神戸のいいね!旬のおいしいもの編 カブ(蕪)
2019年11月27日号掲載
滋味あふれる カブ(蕪)
今回は、土作りからこだわった有機野菜の生産をする「有限会社ヘルシーファーム」(西区神出町)のカブ(蕪)を紹介しよう。
有機栽培の女性生産者グループ「有限会社ヘルシーママSUN」(西区神出町)は、有機野菜の販売以外にも、田んぼを会場にした運動会の農りんピックや、小学校の収穫体験、季節ごとの作物植え体験などのイベント活動を行っている。代表の西馬きむ子さんは「食(消費者)と農が、相互に自然の大切さを理解したい」と語る。
ヘルシーママSUN代表 西馬きむ子さん
農商工業の分野での功績を讃える黄綬褒章(1995年)受賞
「ヘルシーママSUN」と連携し有機野菜を生産する「有限会社ヘルシーファーム」(入谷周太郎代表)では、路地もののカブが出荷を迎える。化学肥料を使わない土作りからこだわり、農薬も使わない。虫がついてしまうのは、有機栽培ならでは悩み。隣の列に植えられた大根に比べ、やや葉の虫食いが目立つのは「大根よりカブの方が甘みがあるから」とのこと。土の中から顔を出したカブは、コロンとした丸顔美人だ。
ヘルシーファーム代表 入谷周太郎さん
「有機野菜を扱う店舗は増えています」
カブは別名「すずな」と呼ばれる春の七草の一つ。根の部分に含まれている酵素アミラーゼが、でんぷんを分解するため、胃の消化機能を助け、胃もたれや胸やけに効果がある。正月に食べ過ぎた胃腸を休める七草粥は理にかなっているといえよう。根と葉では栄養素が異なり、葉はカルシウムの含有が根の約10倍あり、カロテン、ビタミンC、B1、B2が豊富なので、新鮮な葉つきのカブが手に入ったら捨てずに食べたい。
「カブはこれから寒くなってくると、甘みが増してきます。ハウスのカブは、寒い時期ということもあって、葉の虫食いもほとんどありません」と入谷さん。
季節に応じた様々な旬の有機野菜はどれも「味がいい」「味が濃い」「日持ちがいい」と評判。取り扱い店舗や購入についての問い合わせは「ヘルシーママSUN」のホームページを参照してほしい。
◎カブの葉とちりめんじゃこ炒め
〈材料〉(2、3人分)
カブの葉2株分、ちりめんじゃこ15g、酒大さじ1、しょうゆ少々、ごま油大さじ1
〈作り方〉
❶カブの葉は洗ってみじん切りし水分をきる。
❷熱したごま油でちりめんじゃこを炒め、①を加える。
❸しんなりしてきたら、酒と好みでしょうゆ加え、軽く炒めたら出来上がり。
◎かぶと塩昆布の即席漬け
〈材料〉(2、3人分)
カブ2個(中くらいの大きさ)、塩昆布約10g、塩少々
〈作り方〉
薄くイチョウ切りにしたカブをビニール袋に入れ、塩昆布と塩少々加え軽く揉む。
〈取材協力〉
有限会社ヘルシーファーム
有限会社ヘルシーママSUN
西区神出町紫合74-5
TEL:965-2456
healthymamasun.com/