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垂水区

垂水のいいね!学校編 愛徳学園中学校・高等学校 新体操部

2019年11月13日掲載

愛徳学園中学校・高等学校 新体操部

キリスト教精神に基づき「気高く 強く 美しく」の校訓のもと、「自ら考え、人に奉仕し、充実した人生を歩む女性」というスクールビジョンを掲げる愛徳学園。今年は高校の新体操部団体が近畿大会に、中学の新体操部団体が全国大会へ出場。同部の活躍と、同校の少人数制できめ細やかな中高一貫女子教育の特色ある教育プログラムについて話を訊いた。
〈所在地〉垂水区歌敷山3-6-49
〈URL〉http://www.aitokugakuen.ed.jp/high/

全国大会出場を果たした愛徳学園中学校の新体操部団体

新体操といえば愛徳。創立65年の歴史の中でそう称えられる実績があり、「新体操部に入りたくて愛徳を選んだ」という生徒も多い。現在顧問を務める先生が同校に赴任して10年。「監督になって、今回初めて全国大会へ行けました。ここに来るまで遠い目標に感じたこともありますが、卒業生や今高校生のメンバーなど、全国大会へ行けなかった時代の子達も『私も嬉しい』と涙ながらに喜んでくれています」。

中学の新体操部員は10人。「大会に出たのは5人で、半分の5人は出場できない。その5人が試合に使うリボンにアイロンをかけストップウォッチで計測し、出場する部員と同じ気持ちで最高の演技ができるように支えてくれている。そういう人達に感謝できるから演技はうまくなっていく。自分のことを優先していたら絶対に新体操はうまくなりません」。

団体で行う新体操はチームプレーでありながら、サッカーや野球のように対戦相手のいる競技ではない。「試合の場に立った時のライバルは自分。他の誰かをライバルと思って演技するのではなく、常に自分の中にあるプレッシャーに勝っていつも通りの演技をする。団体は2分30秒の演技時間がすべてで、2分30秒のために悔し涙を流したくなければどんなに苦しくても昨日の自分より少しでも前へ、という気持ちで練習するしかない。それができる生徒達ばかりです」

励まし合う仲間同士も、最後は自分との孤独な闘いに挑む。同校の特色ある取り組みの一つ「Rainbow Program」について話を伺った先生によれば、「そういう日々を乗り越えてきた生徒は、受験でも集中力と粘りを発揮する」という。「Rainbow Program」とは、中高6年間を通じて受験に勝つための学力のみならず「問題発見・解決力」「異文化理解力」「プレゼンテーション力」「体力・忍耐力」「思考力」「コミュニケーション力」「英語力」といった、人としての豊かさや社会の中で自分らしさを発揮するための7つの力を養う同校独自の教育プログラムだ。「将来結婚して家庭を持ったら仕事や家庭のこと、育児をこなすマルチタスクという力も必要になる。成功体験を積むことも大切ですが、学校は失敗しても良い場であり、失敗した経験から成功への道を見つけることもできる。社会や環境の変化に対応していける力を6年間で身につけ、誰からも愛され喜んで人に奉仕できる一人ひとりに育ってもらえたら」。同プログラムが始動して以降、生徒達の中に自主的に考えて取り組む姿勢が目立つようになったという。近年のキーワードでもある『自己肯定感』を育む上でも宗教教育の果たす役割は大きく、地域清掃ボランティア等に進んで参加する生徒達の姿はとてもさわやか。卒業生の多くが『家庭的で先生と生徒の距離が近い』と語る愛徳学園から、社会や地域で輝く女性が今後も続々と巣立っていく。

近畿大会出場を果たした愛徳学園高等学校の新体操部団体

 

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