編集記事

須磨区

絵本とお話の講演会「よい絵本とは?~絵本とおはなしの楽しみ~」

記事 絵本とお話の講演会「よい絵本とは?~絵本とおはなしの楽しみ~」のアイキャッチ画像

絵本とお話の講演会「よい絵本とは?~絵本とおはなしの楽しみ~」(主催/名谷絵本とお話の会)が10月10日(木)須磨パティオ健康館3階パティオホール(須磨区中落合)で開かれ、約50人が参加した。

講師の中尾和子さん

「名谷絵本とお話の会」は約30年前に発足、現在15人が所属する。子どもたちの明るく豊かな未来を願い、毎月第1火曜、第2木曜日に絵本やストーリーテリングの勉強会を実施、地域の小学校や児童館での読み聞かせにも力を入れるなど、絵本を通じた活動を行っている。

この日、講師を務めたのは姫路で48年続く姫路教会「なかよし文庫」に、開設当初から携わる中尾和子さん。絵本を読み聞かせるとは「絵を見せながら物語を語って聞かせる」こと。子どもは絵本の主人公に同化しやすいので、絵本を選ぶときは起承転結が明確で満足する結末であること、絵と文がともに素晴らしいことが大切。中尾さんはお薦めの「かもさんおとおり」の絵本を用いて優れているポイントを紹介した。ベストセラーではなく、昔から受け継がれてきたロングセラーの絵本の良さを力説し「表表紙から裏表紙まで見返しも含め、すべて見せてあげて」と呼び掛けた。次に読み聞かせに適した絵本の条件について数冊の絵本を例に挙げ、具体的な解説や読み方のさまざまな注意点を述べると参加者たちは真剣に聞き入っていた。

詩の朗読では「詩は耳で聴くから楽しい。自分で読むのとは違い、情景が浮かびやすい」と中尾さん。「季節との関連性も大事。たくさんの詩を読んであげて欲しい」と話した。最後に「アディ・ニハァスの英雄」の物語をストーリーテリングで披露すると参加者は絵本の世界観に一気に引き込まれた。中尾さんは「子どもの心に寄り添い、喜びを分かち合いながら読むことが何よりも大切」と締めくくった。

地域で読み聞かせをしているという松居明子さん(東灘区)は「詩を読んでもらう良さを実感しました。取り入れてみたい」と話した。守屋規容子さん(西区春日台)は「読み聞かせを始めたところなので、勉強になりました。今後に活かしたい」と感想を話した。会場には中尾さん推薦の絵本が並べられており、講演終了後には手に取ったり、絵本の題名をメモする参加者で人だかりができていた。

 

※「絵本とお話の会」メンバー募集中 問い合わせ/(742)1033榑林(くればやし)さん ※ストーリーテリング/書いてある通りに読んで聞かせるのではなく、語り手が物語を覚えて聞き手の反応を見ながら自分の言葉で語るのが特徴。

カテゴリー