垂水のいいね!人物編 ジュニアバレーボールクラブ MEET コーチ 鍵山 勝美さん
2019年9月25日号掲載
子どもたち自らが考える、自然体バレーボール
ジュニアバレーボールクラブ MEET(ミート)
コーチ 鍵山 勝美(かぎやま かつみ)さん
本多聞小学校施設開放の一環として活動しているジュニアバレーボールクラブ「MEET」。本多聞小学校校区だけでなく、近隣の地域から集まった子どもたちが、毎週、練習に励んでいる。声を掛け合ってレシーブのドリルをしたり、バレーボールのステップを取り入れた「スパイクダンス」を躍ったり、とても楽しそうだ。MEETでは、体の機能に合った理論とスポーツを通じた人間学を柱にした「自然体バレー」を実践している。
コーチの鍵山さんは、3人の娘さんがクラブに所属した縁で、コーチを引き受けて14年になる。「私自身は中学でバレー部でしたが、その後はママさんバレーをした程度」で、学生時代に指導された方法で教えていた。ところが9年前、ある子どもが腰を痛め、自分の指導法に疑問を持つように。同時に、厳しい指導で毎回怒ってしまうことが嫌でコーチを辞めたいと感じていた。そんな中、正しい指導法を探して出合ったのが、草野健次さんが提唱する「自然体バレー」だ。「DVD全巻買って勉強しました。一番心に響いたのが先生が子どもたちに命令口調ではなく、てねいな言葉遣いをしていること」。「怒らない、怒鳴らない、ケガをさせない」が指導の基本だと知り、感銘を受けたという。試合に勝つことだけが目標になってしまう大会は思い切って参加を止めて、正しい体の使い方の理論の基、他のコーチたちと協力して子どもたち自らが考えるバレーに転換した。「教え過ぎない、指示しないで導くというのは、時間がかかるし根気がいります。週一回なので先週の練習を思い出すことから始まります」と、試行錯誤を重ねながらも、一人ひとりの個性を大事にし「考えるバレー」ができるようになったきた。何より、子どもたちもコーチもバレーがもっと好きになって、みんなが楽しく練習できるようになった。卒業生は中学でキャプテンになったり生徒会役員をしたり、ここで育ったリーダーシップを発揮しているそうだ。
鍵山さんは「もっと多くの神戸の人に自然体バレーの考え方を知って実践してほしい」と願う。昨年12月に「自然体バレー塾IN KOBE」を開催し、小・中学校の指導者や選手、保護者など300人もが参加した。今後も開催する予定。バレーボールの本当の楽しさを広めたいと、活動を続けている。
〈ジュニアバレーボールクラブ MEET〉
活動日時:毎週土曜9:00〜12:00
対象者:小学生 活動
場所:本多聞小学校体育館 (垂水区本多聞4丁目4-1)
問合せ:TEL.090-7878-2459