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純国産にこだわった靴づくりを行う 藤原化工株式会社

2019年6月12日掲載

藤原化工株式会社

トップアスリートの靴から生まれた長く歩ける純国産の健康靴を製造

神戸は『靴の街』と呼ばれるほど靴づくりが盛んだ。その中心地は長田区周辺だが、隣の須磨区でも靴の製造は行われていて、今回訪問した藤原化工株式会社も須磨区に位置する。同社は昭和32年からケミカルシューズ向けの加工底製造を行ってきた。約10年前からは素材から製造まで純国産にこだわった自社ブランド『…AshiOtO(アシオト)』を立ち上げ、力を入れている。

同ブランドでは、長年靴底づくりにこだわってきたノウハウから得た高い技術で、一人ひとりの足の形の違いを追求し、履く人に最適な靴を提供している。国内でも唯一無二の技術を持つ加工底メーカーとしても広く認められており、オリンピック選手のマラソンシューズの靴底や、アメリカの大リーグで活躍した日本人プレーヤーの中敷き(インソール)作りなどを担った実績を誇る。「素材から加工・販売に至るまで全工程を純国産とすること。そして、可能な限り足にフィットする軽い靴を作ることにこだわってきた結果です」と藤原崇晃統括部長は説明する。「目標としているのは『軽くてしっかり足にくらいついてくる靴』」。できるだけ軽い靴で歩行する方が体に負荷がかからずに自然な歩き方ができ、健康にも良い。一般的な婦人靴は、片足約200gの重さがあるのに対して、『…AshiOtO』の靴は、120gほどの軽さだ。独自の軽量ソール、革の産地である姫路のタンナー(なめし革業者)から、直接仕入れた柔らかいレザーを使用。足裏の形状に沿ったインソール(アナトミー加工)や前足部を包み込むボロネーゼ製法といった、同社ならではの特殊な製法を用いている。

同ブランドは、これまで百貨店を中心に販売してきた。しかし『…AshiOtO』の魅力をより広く知ってもらいたいと、昨年、中央区にある北野公房のまち(ファーストピクチャー神戸店)にて販売を開始。続いて、自社工場の1階にもショップをオープンした。

また、今年に入り「靴がどのようにして作られているか?」を実際に見て知ってもらうため、工場見学を開始。工場見学は、営業時間内(昼休憩除く)で随時行っている(見学無料、要予約)。素材の革から製靴作業を経て製品が出来上がるまでの全工程を15分ほどで見学できる。「当社の高い技術と、それによって生み出される靴の魅力を感じていただけるはずです」と藤原英俊代表。

工場見学を体験することで、日本のモノづくりの素晴らしさを感じることができるはずだ。興味のある方は、是非一度この機会に見学してみては。

藤原化工株式会社 所在地:須磨区青葉町4-1-1(鷹取中学校西隣り)

…AshiOtO

靴づくりの工場見学ができるショップです!

営業時間10:00〜16:00(土日祝休)

TEL.078-731-9471 http://fujiwara-kako.com

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