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西区

太山寺まつり

5月11日(土)、12日(日)の両日、西区伊川谷町前開地区で「極楽の里で学び、遊ぼう!~太山寺まつり~」が催され、青空が広がる中、多くの人で賑わいを見せた。

主催/前開まちおこし実行委員会

協力/太山寺、なでしこの湯、太山寺珈琲焙煎室、神戸市立博物館、前開自治会

後援/西区役所

西区伊川谷町前開は雄大な自然とのどかな田園風景が広がる地域で、市内唯一の国宝建造物「太山寺」や温泉宿泊施設「なでしこの湯」が存在する。周辺の農地で収穫された野菜や果物は太山寺ブランドとして出荷されている。

このイベントは太山寺を身近に感じてもらい、食のありがたさを知ってもらおうと、まちづくりおよび、まちおこしの一環として初めて催された。また、太山寺では5月12日に「練供養(極楽からの来迎を模した法要)」、前日の11日には薬師如来を讃嘆した法要が100年ぶりに復活するとあって、この時期に合わせた開催となった。

太山寺境内では早朝からさまざまな催しを実施。練供養の日に年に一度だけ開放されるという阿弥陀堂では朝7時半から「座禅体験」、同時刻に本堂では「ヨガレッスン」が行われた。どちらも初開催で厳かで神聖な空気の中、参加者たちは貴重な体験ができた。ほかには「お坊さんとフリートーク」や「般若心経の写経」体験もあり、住職が諸堂を回りながら歴史や堂宇について説明する参拝案内には多くの来場者たちが耳を傾けていた。

山田海希さん、夏希さん

太山寺について勉強する、「寺子屋」で太山寺クイズに思案を巡らせていた双子の山田海希さん、夏希さん(西落合小4年)は「クイズは全問正解したよ」とお菓子をもらってにっこり。母親の圭子さんは、「初めて来たのでゆっくりと回りたい」と話した。「お香づくり」や「念珠づくり」のワークショップも人気で、好みの仏様を選んで作る「御守づくり」のブースでは仏様が大好きで、宝塚市から来場したという小林弥生くん(小3年)が阿弥陀如来を選び大切そうに持ち帰っていた。

近隣のなでしこの湯では、修行僧が口にする一汁一菜の質素な精進料理を提供。近くの農園ではいちご狩りやハーブ収穫体験ができた。敷地内にはそば、カレー、焼き菓子屋が出店し、人だかりができていた。

前開まちおこし実行委員会事務局代表で太山寺僧侶の土居恵淳さんは「普段は体験できないイベントを通して太山寺を知ってもらうきっかけになれば。身近な存在として感じてもらえるように、今後も企画していきたいです」と語った。

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