KOBEしらすDAY

6月6日(土)、垂水漁港(垂水区平磯)にて、産地と食卓を繋げる「EAT LOCAL KOBE」の特別企画「KOBEしらすDAY」が行われ多くの来場者で賑わった。
(共催/一般社団法人KOBE FARMERS MARKET、神戸市漁業協同組合、摂津船びき網協議会、神戸市)
神戸市では「食」と「農」を軸としたまちづくりの一環として、ほぼ毎週土曜日に、〈EAT LOCAL KOBE FARMERSMARKET〉を開催。市内を中心とした農家や漁師、飲食店が集うマーケットは、地産地消を身近に感じられる場として2015年から親しまれてきた。
取材日は神戸の初夏の風物詩「しらす」を味わい、漁師とともに海を楽しむ、年に1度の「しらすDAY」が開催され、開始時刻前から長蛇の列ができた。
「しらす」は、白く小さな稚魚たちをまとめて呼ぶ言葉で、実際にはほとんどがカタクチイワシの赤ちゃんを指す。これらの稚魚は、体の色素が少なく白っぽいのが特徴で、茹でるとさらに白くなる。手軽にたんぱく質やカルシウム、ビタミンDなどがとれることから、貧血予防や妊娠中の栄養補給、成長期の体づくり、生活習慣病予防や脳の健康にも効果的と言われている。
来場者には入口で漁師から海苔の上に乗せられた釜揚げしらすの振る舞いがあった。家族で訪れた垂水区の石原煌也ちゃん(3歳)は海苔に巻いたしらすを大きな口を開けてパクリと食べ「おいしい」と大喜びだった。
漁港にはしらす漁に使用されている漁船が停められ、乗船して間近に見学することができた。しらす漁は約10人が網船、さか船、て船の3種の船に分かれ、チームで漁を行う。午前3時に出航し、午前4時から網入れ。この夜明け前にとれるしらすは、餌を食べる前で透明度が高く、しらす本来の味が楽しめる。東須磨漁業振興協会・山田水産の澁屋(しぶや)さんは「年に3回ほど産卵の時期があり、その時期には漁獲量が上がります」と話した。しらす漁師で作ったチーム〈KOBEPAIR TROWRINGS(ペアトローリングス)〉は会場で「夜明けのしらす丼」「漁師がつくる、しらすカレー」を販売。カレーは魚の出汁がきいていておいしいと評判だった。垂水区の和食店〈季と菜と魚とさんたか〉は「夜明けのしらすちらし寿司」「夜明けのしらすさつま揚げ」等を販売。ちらし寿司には椎茸、玉子、ミョウガとともにたっぷりのしらすが乗せられ、贅沢な一品となっていた。
ほかに、生簀(いけす)から直接選んで魚を購入できる活魚市では、希望に応じて漁師がその場で捌き、頭と内臓を取るサービスがあった。購入した女性は「スズキはキノコと一緒にバターで炒めてムニエルに、ハリイカは煮つけに」とメニューを考えながら買い物を楽しんだ様子だった。また、さまざまな魚が泳ぐタッチプールには多くの子どもが集まり、昼からは午前中に獲れた魚の競りが始まり、威勢の良い競りの様子を来場者が見守った。魚のほか、市内で作られた新鮮な農産物やパンなどの販売もあり、多くの客が地元産物を買い求めた。
ペアトローリングス会長の山田幸治さんは「芦屋から舞子に現在200人ほどの漁師がいます。魚の数を減らさないように、ヒラメやカレイなどの稚魚を放流する活動もして、魚をしっかり食べられる環境を漁師が整えていこうと取り組んでいます」と語った。
◇ファーマーズマーケット 今後の開催予定
日程/2026年 7月25日(土)・9月19日(土)・9月26日(土)※8月は休み
会場/六甲八幡神社(灘区八幡町3・6・5)

会場の入り口

購入した魚を漁師が捌いてくれる

公開された競りの様子