編集記事

垂水区

流泉書房図書部

記事 流泉書房図書部のアイキャッチ画像

 垂水商店街の中にある流泉書房(垂水区陸ノ町)では、9月からはじまる中学生の部活動「コベカツ」として「流泉書房図書部」の活動がスタートする。
 流泉書房は8年前に須磨パティオから現在の垂水商店街に移転してきて以来、町の本屋さんとして地域の人が集まる地域密着型の書店となっている。店主の大橋崇博さんは、司書をしている知人からの勧めもあり、書店の営業から得た知識、情報、そして店舗を利用した「流泉書房図書部」を開くことを決めた。
 目的は本を読むだけでなく、本が出来上がるまでの過程や、本が書店に並ぶまでにどのような人が関わり、どんな仕事があるかを中学生に知ってもらうこと。本自体に興味を持ち、将来の選択肢として出版業界に興味を持ってくれる子どもが育てばという想いがあると話す。
 予定されている図書部の活動内容としては、まず実際の店舗の書棚の一部を部員に運営してもらう。書棚にどんな本を並べ、本の良さをどうアピールして、ポップをどう書くかをすべて考える。例えば、あまり有名ではないけれど、自分がとても気に入っている本を置いたり、一つのテーマに沿った本を集めるも良い。どうすれば本を手に取ってもらえるかを自分の力で考え、行動できる力を身に着けてもらいたいという狙いがある。
 流泉書房の店内には、随所に本へ興味を持ってもらうための仕掛けがある。神戸の作家を集めたコーナーを設置したり、垂水在住の絵本作家、山本孝さんの原画も飾られている。実際の店舗の工夫を見ながら、自分たちの書棚を試行錯誤して経験を積んでもらえたらと話す。
 また、商店街に立地していることから、商店街のお祭りや行事にも参加し、町の人々と交流したり、印刷会社、出版社に勤める人から仕事について聞く機会も設ける予定。灘区のコベカツクラブ「ほんカツ」と合同で発表の場を用意し、本を通した中学生同士の交流を深める計画もある。
 中学生たちには、移転前から続く流泉書房の恒例イベント「こどもがこどもに読み聞かせ」のサポートも行ってもらう。このイベントの始まりは、従業員が読み聞かせの企画を考えていた時に、従業員の息子が「自分の方がうまく読める」と自ら行ったのがきっかけ。これまでの開催回数は350回を超えている。子どもたちは自分が友だちに読んであげたい本を持ち寄り、順番に前に出て読み聞かせを行う。取材日の最年少は2歳のいとちゃん。まだ文字は読めないが、母親に家で何度も絵本を読んでもらい、どんなことが書いてあるのか覚えて、立派に1冊を読み切ることができた。すべての子どもが読み終わると、商店街のゴミ拾いへ。商店街の人々とも交流しながら楽しそうにゴミを集めていた。
 大橋さんは「読み聞かせは、はじめ恥ずかしそうに小さい声で読んでいる子どもも回を重ねるごとに上手になります。読む姿勢、聞く姿勢も自然と学びます。その成長は著しいんですよ」と語った。
〈流泉書房図書部 活動予定日〉
 週2回
 月曜 午後4時半~5時半
 金曜 午後5時~6時15分
 TEL 705・0911


わたしたちの町の作家コーナー


地元作家の原画も展示


「こどもがこどもに読み聞かせ」

カテゴリー