神戸・田んぼ応援団による稲作体験(南落合小学校)

「神戸・田んぼ応援団」は小学校のビオトープなどを活用し、有機農法による稲作を児童が体験するサポートを行っている。
同団体は、田んぼの整地から実食に至るまでを総合学習で一貫して行うことで、普段食べているお米ができる過程、農業の大変さや楽しさ、お米の大切さを知ってもらうのを目標として活動している。西区の井吹東小学校から始まり、昨年は垂水区の千鳥が丘小学校で開催。活動5年目の今年は新たに南落合小学校(須磨区南落合)で行われている。
5年生44人が1年間を通して社会科で米作りがさかんな地域を学んだり、理科で植物の発芽について学び、稲作に挑戦する。6月4日(木)には初めての田植えが行われた。米の苗は西区にて親子で米作りをしている新宅雅美さんと一緒に、皆で種もみから育苗を行い準備した。この日植えたのは、暑さに強い兵庫県オリジナルの品種「コノホシ」。高温下でも米粒が濁りにくく、もっちりとした食感で、あっさりした味わいが特徴だという。
田植えを始める前には、神戸学院大学現代社会学部の菊川准教授とゼミ生が生徒たちに農家の高齢化や、温暖化に伴う品質の低下など農業を取り巻く諸問題を説明。「農家さんの平均年齢は何歳だと思いますか?」との問いに、生徒たちは「30歳」「40歳」と声を上げたが、正解は68歳だと告げると「えっ!」と驚いている様子だった。
生徒たちは1人3株ずつ配られた幼苗を観察した後、苗を手に数人ずつ田んぼに入った。泥でうまく歩けない中、ゆっくりと移動し、真剣な表情で根元までしっかりと土に手を入れて、苗を下ろしていった。
田んぼは数カ月前から管理員の高橋さんを中心に、整備を行ってきた。今年の2月には生徒たちも土を袋に詰めて運ぶ作業を行った。授業でも米作りについて調べて発表することで、田植えの知識を増やしていく中、どんなお米の生産者になりたいかなど、目標の意識づけも行った。
田植えが終わると、カブトエビを田んぼに放流。カブトエビは雑草を取る働きをし、「田んぼの草とり虫」とも呼ばれている。その後、カラス被害にあわないようにテープを張り巡らせて終了した。
多くの生徒たちが「また、やりたい」と笑顔を見せていた。芝さんは「思ってたより、土が柔らかかった。苗を第一関節までしっかり入れたらうまくいった」と話した。5年1組担任の髙本教諭は「子どもたちは田んぼの感触、肥料の匂いなど実体験を通して、一つひとつ学んでいっています。今日感じたこと、さらに知りたいと思ったことを記録して残していきたいと思います」と語った。サポートした神戸学院大学の田中龍磨さん(4年)は「子どもたちが素直に楽しんでくれてよかったです。自分の小学校の時を思い出しました」と話した。
総務学習指導担当の渡瀨教諭は「6年生が作ったカカシを受け継いだので、設置する予定です。校内に田んぼミュージアムも作っています。保護者や地域の人が田んぼを通じて繋がり、田んぼのバトンが繋がればうれしいです」と語った。
