スマシーで生まれた!イルカ・ペンギンの繁殖のお話

12月21日(日)、須磨区文化センター(須磨区中島町)で、市立須磨図書館と神戸須磨シーワールド連携講演会「スマシーで生まれた!イルカ・ペンギンの繁殖のお話」が開催され、26人が参加した。 (主催/須磨図書館 共催/神戸須磨シーワールド)
「すべてのいのちは、こんなに大きい。」をテーマに2024年6月にグランドオープンした神戸須磨シーワールド(以下スマシー)(須磨区若宮町)。同館から1番近い図書館の須磨図書館では、水族館をもっと楽しんでもらいたいと、館内の一角に水族館コーナーを設け、海の生きものや水族館に関連する本を多数揃えている。
スマシーの飼育員・古田圭介さんを講師に迎え、講演会が行われた。スマシーは水族館の社会に対して担うべき4つの役割である、「リクリエーション」・「教育」・「保全」・「調査・研究」を軸に、大人も子どももワクワクできる水族館を目指している。海岸での学習会や地域とのコラボイベントの開催、海獣類の飼育下繁殖の推進など、持続可能な社会に貢献する活動をしていると話した。
次にバンドウイルカについての説明。バンドウイルカは体長2・5~3m、体重250~300㎏で北極圏や南極圏を除く世界中の温帯、亜熱帯、熱帯地域に分布している。好奇心が旺盛で人に慣れやすく、全国各地の水族館でもっとも多く飼育されている種類のイルカで、スマシーでも現在14頭飼育している。スマシーでは昨年2月2日に開業後初のメスの赤ちゃんが誕生した。イルカは人間より長い約370日の妊娠期間を経て出産を迎える。スクリーンに映し出された胎内にいる赤ちゃんイルカの超音波診断映像を、子どもたちは真剣な表情で見つめていた。誕生から約半年は母乳のみで育ち、その後は母乳と魚を食べて成長する。子イルカの舌の縁にはヒダがついており、ストローのように舌を丸め乳頭に吸いついて母乳を飲むと解説。1歳を迎えた現在、子イルカは約2m、体重100㎏以上に成長しているという。
続いてマゼランペンギンについての説明。体長は65~72㎝、体重2・9~4・8㎏、チリ、アルゼンチンなど南米大陸、フォークランド諸島に分布。雪や氷のない暖かい地域に生息しており、胸にある2本の線が特徴で、飛べないがくちばしがあり卵を産む鳥類の仲間。2月頃から繁殖期が始まると説明。巣穴に木の枝や石を運んで巣を作り、毎年同じペアで巣に入ることが多い。2月中旬から求愛・交尾行動が見られ、3月中旬に産卵し、抱卵する。マゼランペンギンは4歳くらいから繁殖可能となり、1年に1回、卵を2個産む。卵はニワトリの卵より大きい。約45日間、オスとメスが交代で卵を温め、ヒナが誕生する。子育ても協力して行い、両親は食べて消化したエサを吐き出し、ヒナに与える。約2カ月で大人とほぼ変わらない大きさまで成長する。生後1年間は胸の黒い2本線はなく、成鳥と区別ができる。現在、スマシーには49羽いるが、1羽は胸の2本線がない亜成鳥だという。
講演後の質問コーナーでは「スマシーのお魚はどこから来たの?」「イルカはどうやって運ばれてきたの?」「イルカもインフルエンザとか病気になることもあるの?」と子どもたちは興味津々に次々と古田さんへ質問を投げかけていた。古田さんは「須磨海浜水族園の時からいた魚が多いけど、ほかの水族館から来た魚もいます」「イルカの引っ越しはトラックで行い、担架にのせたイルカを水を張った箱の中に入れて運びます」「私たちと同じように病気にかかることもあります」と優しく答えた。さらに「動物の体のつくり一つひとつにも意味があります。どのように生まれて育つのか一緒に学んでもらい、動物の命に興味を持ってもらえたらうれしいです」と話した。