編集記事

須磨区

認知症サポーター養成講座

記事 認知症サポーター養成講座のアイキャッチ画像

12月16日(火)、須磨区役所4階多目的ホール(須磨区大黒町)にて、認知症の基礎的知識を習得する市民向けの研修「認知症サポーター養成講座」が開催され、43人が参加した(主催/神戸市社会福祉協議会)

認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを目指して、神戸市では市民が認知症について正しく理解し、学ぶことができる「認知症サポーター養成講座」を開催している。市民向け講座や、学校や会社、地域団体等にも講師が出向いている。修了者には「オレンジリング」が授与され、市内で毎年5000人、これまで延べ14万人が認知症サポーターとして活動している。また、事業所や店舗に貼る〈認知症サポーターがいる〉目印のステッカーを、希望する修了者に配布している。

講師を務めたのは社会福祉法人神戸中央福祉会塩屋さくら苑の施設長、野尻信一郎さん。野尻さんは福祉施設に勤務の傍ら、介護職員や一般の人を対象とした認知症に関する講義を行い、正しい知識の普及を目指している。

認知症の定義は「いったんは獲得された知的機能が、脳の器質的変化により、慢性あるいは進行性で低下していき、日常生活に支障がある状態」をいう。脳の神経細胞が潰れることで引き起こされる脳の病気ではあるが、認知症という病名ではない。言い換えれば、認知症とは症状のことであり、病気(原因疾患)は別にあり、それぞれの疾患がもたらす症状にはそれぞれに合った治療とケアが必要となる。重要な四大疾患として、海馬から始まり脳全体が萎縮するアルツハイマー型認知症(67.6%)、急性の脳梗塞・脳出血・外傷などで発症する脳血管性認知症(19.5%)、レビー小体型認知症(4.3%)、前頭側頭型認知症(1%)がある。

認知症により、記憶障害や認知力・理解力・判断力などの低下が生じることで、状況に応じた適切な対応が難しくなり、周囲との良好な関係性を保てなくなる。その影響で不安感や焦燥感が強まり、ひとり歩き行為や妄想、うつ状態などの行動・心理症状(BPSD)が現れることがある。しかし、周囲の人の接し方や声のかけ方によって、不安や焦りが軽減され、これらの症状が和らぐため、周囲の人々が認知症に対する正しい知識を持つことが重要である。声かけの基本姿勢として、「驚かせない・急がせない・自尊心を傷つけない・否定しない」という「4つのない」を心がけること。予防については、生活習慣病の予防に努め、栄養のある食事や適度な睡眠、有酸素運動を取り入れるとともに、夢や喜び、楽しみを持ち、できることは自分で行うことが大切である。野尻さんは「認知症の人の症状はケアの質を写す鏡だという言葉があります。ぜひ、その人らしさを大切にしながら、家族も疲弊しないよう、介護サービスをうまく取り入れて寄り添って下さい」と締めくくった。

須磨区の病院に勤務する男性は「認知症のそれぞれの型による症状や対応を教えてもらえてよかった。現場で活かしたい」と話した。高齢の両親をもつ女性は「今はまだ両親は元気にしているが、正しい知識を身につけ、いざという時に良い対処ができたら。〈認知症の方と接する際は説得よりも納得を〉という言葉が印象に残った」と感想を話した。

〈認知症に関する相談窓口〉

〇あんしんすこやかセンター

〇各区役所保健福祉課

〇こうべオレンジダイヤル

〇こうべオレンジカフェ

〈次回養成講座の開催〉2月13日(金)14:30〜16:00 兵庫区役所2階中大会議室

◯問い合わせ 神戸市社会福祉協議会(078-200-4013

事業所・店舗にサポーターがいることを示すステッカー

講座の様子

カテゴリー