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垂水区

垂水のいいね!人物編 Purity ukulele 家入 慈郎さん

2020年1月22日号掲載

ウクレレ愛好家の交流の場に

手作りウクレレ工房
Purity ukulele(ピュアティウクレレ)
家入 慈郎(いえいりじろう)さん

ハワイで生まれた愛らしい弦楽器・ウクレレ。美しい音色が聴く人を癒してくれる。そんなウクレレの製作とリペアを行なっている「ピュアティウクレレ」を訪ねた。工房の主人・家入さんは神戸出身、大学進学で名古屋に行き、就職・結婚して40年間愛知県で暮らしてきた。2018年11月に神戸に帰り、ウクレレ工房を木工センターに移転。木工センターの2階は湿度も低く、木材の管理にも適しているそうだ。製作場の奥には、打ち合わせや集まりにちょうどいいサロンスペースも。

家入さんとウクレレのと出会いは20年前。当時トライアスロンに挑戦していたいた家入さんが、「アイアンマンレース」出場のためハワイ島コナを訪れ、現地の子どもたちが弾くウクレレの音色に魅せられた。自分でウクレレを作りたいと、サラリーマンを続けながら愛知県小牧市の「クラチウクレレ製作所」倉知氏に師事。楽器を一から作ることは思っていた以上に難しく、試行錯誤を繰り返す。東三河職業訓練校木材工芸科にも入校し、カンナの使い方など木工の基礎から学んだ。定年後も好きなことを仕事として続けたいと、50歳を前に早期退職し2007年に工房を立ち上げた。ブランド名の「Purity」は純粋という意味。家入さんが大好きなTUBEの楽曲から名付けた。楽しい時も苦しい時もあなたのそばで癒しの音色を奏でてくれるPurityで友達のようなウクレレであってほしいとの願いが込められている。

個人向けのオーダーメイドのほか、ヤマハや三木楽器などでも販売している。一つとして同じものはない、唯一無二の手作りのウクレレである。「ウクレレは型が決まっていないから材料も形も自由に作れるけれど、なんでもいいわけではない」「僕のこだわりは音、楽器本来の美しい音色を大切にしたい」と語る。プレーヤーにずっと大切に使ってもらえる楽器作りを目指している。久しぶりに故郷に戻り「街もすっかり変わっているから新鮮な気持ち。これから神戸の生活を楽しみたい」。今後は、ウクレレ教室の開催、セッションや交流会など、初心者から愛好家までウクレレ好きが気軽に集まれる場としても力を入れたいと考えている。ウクレレの美しい癒しの音色を聴きに行ってみてほしい。

Purity ukulele (ピュアティウクレレ)
垂水区小束山本町1-4-6神戸木工センター2F
TEL:090-3388-9130
https://www.purityukulele.com

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