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垂水区

垂水のいいね!旬のおいしいもの編 新茶

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2019年5月22日掲載

♪夏も近づく八十八夜~♩ 新茶

唱歌「茶摘み」で歌われる八十八夜とは、立春から数えて88日目(2019年は5月2日)のこと。この時期になると晩霜の心配もなくなり、気候が安定することから、種まきの農作業や茶摘みを始める目安とされていた。

お茶の樹はツバキ科ツバキ属の永年性常緑樹。生育には温暖湿潤で年間平均気温が15℃前後が適し、マイナス11℃~を下回ると枯れてしまう。このことから日本では、葉が大きくて寒さに弱いアッサム種より、葉が小さめで寒さに強い中国種が主に栽培されている。現在、日本茶の品種は耐寒性や様々な土壌の適応性に優れた「やぶきた茶」が8割を占める。

その年の最初に生育した新芽を摘み採って製造したお茶「新茶」は、一番茶とも呼び、沖縄や鹿児島あたりでは収穫が3月から始まる。二番茶は一番茶の約50日後に摘採したもの。三番茶は、二番茶の約30~40日後に摘採する。

お茶の成分は生長にともない変化し、もっとも良質とされる一番茶は、旨味のもとアミノ酸類を多く含み、渋みや苦みの成分カテキン類やタンニンは、二番茶三番茶よりも20~30%少ない。

今回は垂水駅近くにある「株式会社山庄宇治園」重村光徳(しげむらみつのり)さんに、新茶について伺った。

「うちの新茶は鹿児島県産のお茶です」。鹿児島県は、静岡県に次いで全国第2位の生産量。「新茶の時期が早く種類が豊富」とのこと。山庄宇治園では、深蒸し(※1)のお茶をメインに扱っている。「深蒸しのお茶は、茶葉が細かくて色が濃くでます」。淹れたてのお茶を一口頂く。さてそのお味は…。濃い色=苦みの予想に反して、甘くて、まろやか。「皆さん、そうおっしゃいますね」。これが新茶の美味しさ。ちょうどこの日、予約をしていた新茶を受け取りに来る人が、入れ替わり立ち替わり来店していた。

無病息災で長生きする縁起ものとも言われる新茶を、是非味わってみてほしい。

※1 深蒸し茶とは…

一般的な煎茶よりも2~3倍長い時間生茶を蒸したもの。蒸し時間が長いので苦味、渋味が抑えられまろやかな味じわいになる。

〈美味しいお茶(深蒸し新茶)の淹れかた〉

①お湯の温度は沸騰した直後(100℃)のお湯は苦味がでるので、90℃くらいが適温。

②茶葉の量は大さじ1杯強(5g~6g)

③茶葉を入れた急須にお湯を半分(約200ml)程度入れる。急須のお茶は全部出し切ること。

取材協力

株式会社 山庄宇治園(垂水店)※新茶は売り切れ次第終了します。

〒655-0027神戸市垂水区神田町6-14   

℡ 078-707-4668

営業時間 9:30~18:30 定休日 日曜日

ホームページ http://www.ujien.com/

新茶と「山庄宇治園」重村光徳さん

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